ロハスな情報:「ダ・ヴィンチ・コード」

ロハスな映画

いま、話題の「ダ・ヴィンチ・コード」はいまいち?

そんな情報です。

これから見るのを楽しみにしている人は読まないでください。

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 5月の大作映画、「M:i:3」「ポセイドン」そして 「ダ・ヴィンチ・コー
ド」。3連続で「期待はずれ」になるとは、全くの想定外である。
今週末公開のの「Xメン ザ・ラスト・スタンド」は、どうなることか?

 今月見た映画で一番おもしろかったのは、今のところロビン・ウィリアムス
のコメディ「RV」である(笑)。

 今月は、アメリカでは新作映画の公開数が非常に少ない。
 普段の半分くらいだろうか。 
 
 各映画会社が大作映画を用意しているので、それとバッテイィングしないよ
うに、公開時期をズラしているようだ。

 おかげて、公開中の作品はほとんど見尽くしてしまった。

 「ダ・ヴィンチ・コード」は、アメリカでも日本でも世界中で大ヒットして
いる。

 すでに見た人もいるだろう。
 どうだっただろうか?
 原作を読んでない人には、チンプンカンプンだったに違いない。

 原作の「ダ・ヴィンチ・コード」は、私は大傑作だと思うのだが、映画版は
かなりガッカリした、
 
 原作がベストセラー小説の映画化は、成功させるのは難しい。
 「ハリー・ポッター」「指輪物語」「リング」といった成功作品もあるが、
ほとんどのベストセラー小説の映画化は失敗に終わっている。

 この小説「ダ・ヴィンチ・コード」は、ハードカバーで上下巻におよぶ分厚
い内容であるから、2時間半の大作になっているにもかかわらず、かなりの部
分をカットしなくてはいけない。

 それは見る前から承知なのだが、よりによって「暗号解読」の部分をカット
するとは・・・。

 ラングドン(トム・ハンクス)が、小学生の息子の宿題でも手伝っているかの
ように、いとも簡単に暗号を解いてしまうシーンには、思わず全身の力が抜け
てしまう。

 あるいは、観客が「暗号」だと気付く前に、いきなり暗号の答えを出しまう。
 いくつかの重要な暗号に関しては、すっかり省略されしまっていて、
「えっ、どうして?」「今のは、何だったんだ?」という疑問に襲われる。

 「省略」というのは、スープを煮詰めていくような作業で、うまくいけばお
いしいところだけが連続するコンソメスープのような濃い映画ができる。

 しかしながら、「ダ・ヴィンチ・コード」の省略は、「おいしい部分」を省
略してしまっている。
 したがって、「出がらしコーヒー」のような映画になっているのである。

 ソフィー(オドレイ・トトゥ)が暗号解読官という設定も、ソフィー自身が暗
号を解読するシーンがほとんどカットされているので、全く生かされていない。

 「シンデレラマン」「ビューティフル・マインド」のロン・ハワードが監督
である。「シンデレラマン」は傑作であったし、ロン・ハワードは私の好きな
監督の一人に入るが、これは「本当にロン・ハワードが監督したのか?」と疑
いたくなる演出である。

 情感を盛り上すぎるほど盛り上げるのがロン・ハワードの真骨頂であるが、
そういう演出が一切ない。
 原作の雰囲気を大切にしようということで、あまり過剰に盛り上げる演出は
極力排除したように感じられるが、淡々とした演出は実に退屈である。

 トム・ハンクスも精彩がない。彼の演技力というのは、「ターミナル」
以降神がかり的なすごさを感じていたが、今回のハンクスは実に平凡である。
 「アメリ」のオドレイ・トトゥもまた実に地味で、彼女の魅力が全く生かさ
れていない。

 これらの俳優陣の精彩のなさは、俳優の責任ではなく、おそらくそのような
あまり個性を発揮しないような演出がされたのだと思う。
 俳優の個性を引き出すのでなく、原作のキャラクターに押し込める演出である。

 カンヌ映画再で失笑と反感をかったのもこの映画を見れば当然のことだろう。
 ジャン・レノ率いるフランス警察がかなりマヌケに描かれている。
 失笑のとは、トム・ハンクスが下手なプランス語をしゃべったシーンだろう
か。
 プライドの高いフランス人は、この映画に反感を持って当然だろう。

 バチカンからも批判を受けているが、それまた当然のこと。
 バチカンが巨額な賄賂(?)をもらうシーンがあり、かなりの悪者に
描かれている。
 バチカンは表向きには、聖書的事実と異なるという部分で批判しているが、
実のところは、現代のバチカン描写に対する反感ではないのか?

 全体に省略しすぎてしまって、説明不足のきわみである。
 原作を読んでいない人にとっては、何がなんだかわからないような映画になっ
ている。

 一方で原作を読んでいる人にとっては、原作の良いシーンが省略されていて
ガッカリしてしまう。
 
 原作は「謎解きの快感を味わうような作品」であったが、映画は「理解不能
の謎が思い浮かんで欲求不満になる作品」に仕上がっている。

 したがって、原作小説を買わせるためのプロモーション映画としはては、
実によくできていると言えるだろう(笑)。
 何がなんだか良くわからないので、原作を買わずにはいられなくなるからだ。

 と厳しく批評したものの、映画最後の20分はかなり見ごたえがある。

 ストーリー展開は知っていながら、思わず涙を流してしまった。

 2時間半という長さも全く感じられず、気付いたらアッというまにエンディ
ングになっていた。

 普通の映画と比べればおもしろいとは思う。
 しかし、傑作である原作と比べると、かなり見劣りしてしまう。

 「ダ・ヴィンチ・コード」に興味がある人は、映画を見るよりも小説を読む
ことをお勧めする。

お薦めする人
・「そこそこのおもしろい映画が見られればいいや」と、期待感の薄い人
・キリスト教についての知識がある程度ある人

期待はずれになる人
・あのベストセラー小説の映画化だから「さぞかしおもしろいに違いない」
と期待している人
・これだけヒットしているのだから「さぞかしおもしろいに違いない」
と期待している人
・原作が大好きな人

シカゴ発 映画の精神医学より
http://www.mag2.com/m/0000136378.htm



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posted by cocoro潤 at 16:43 | ★ロハスな映画・演劇・音楽